シャープのスマートライフ家電は会員サービスを強化する
シャープは14日、CEATEC開幕に先立ち、報道関係者を対象としたAIoTプラットフォーム(PF)戦略説明会を実施した。1日付で設立した子会社2社の事業展開によりAIoT PFの構築を加速、他社機器・サービスとの連携を拡大する。
シャープは、経済産業省の18年度補正予算「生活空間におけるサイバー/フィジカル融合促進事業費補助金」を活用した「LIFE UP プロモーション」に参画。同社を含む7社で構成するコンソーシアムにより、IoTを活用した新たなサービスを今月から既に開始している。
説明会では、AIoT PFをさらに加速させる取り組みを紹介。1日付で設立した子会社のSHARP COCORO LIFE(大阪府八尾市)の長谷川祥典会長と、AIoTクラウド(東京都江東区)の赤羽良介社長が登壇した。
説明会に登壇した長谷川会長(左)と赤羽社長(右)
SHARP COCORO LIFEは、シャープ製スマートライフ家電による生活データを活用したクラウドサービス「COCORO+サービス」を中心に、会員サービス事業の強化を図る。
長谷川会長は「『COCORO+サービス』に加え、製品使いこなしなど関連情報を届ける『COCORO MEMBERS』、スマートライフに役立つソリューションを提供する『COCORO STORE』、アフターサービスの『COCORO カスタマーサポート』の4領域にわたってユーザー体験を一元化し、顧客満足度を高める」と話す。
収集したデータの活用も進めている
一方、AIoTクラウドは他社機器・サービスへのPF提供・連携を展開。既にKDDIやセコム、トクバイと連携したビジネスを開始している。赤羽社長は「20年度には50社まで連携を拡大する。あらゆる分野の企業との可能性を追求したい」と話す。
PF拡大に向け、赤羽社長は「シャープのネットワーク家電を現時点の292機種から20年度には400機種まで拡大。複数メーカーのIoT機器によるデータを利活用可能な形式に統合する仕組みを整備する」と力を込める。