JTBはツーリズムによる地域共創を提案
ツーリズム産業はIoTやAI、ICTを駆使すると産業の定義が広がる。どのようにリアルを融合すると新しい価値やサービスが生まれるかが大切になる。
日本の観光競争力を高めるためには、「交流」が最も大きな要素になる。それには地域コンテンツの開発機能の向上が大事だ。
観光・旅行には大切な役割があり、環境とのかかわりを持たなければならない。デジタル化社会になっても最も大事なテーマの1つになる。
「Society 5.0」の中で我々の力をツーリズムでどうやって使っていけるか。5Gの時代も到来し、持続性の高い産業にすることも必要。オートメーション化が進む中、機械化できるプロセスがツーリズムは少ない。人間の価値をもう一度見直し、人間と機械が融合することで、新たな価値を生み出せるかを見直す機会を創っていかなければならない。
当社は原点に戻って日本の良さを提供する日本型DMC(デスティネーション・マネージメント・カンパニー)だ。地域を活性化させ、創客の中で新しいサイクルを作っていく。交流の創造で新しい事業を作り出すことに取り組み始めている。その際、地域経営と社会課題解決の実装という2つのキーワードがある。
JTB田川博己会長
日本がやるべきテーマとして日本の自然を守り、それを生かす「エコツーリズム」の考えが重要。地方にお客さまが流れてこないと人口が減少してしまう。これからは道路と空港をいかに利用するかが大切で、その際にSociety 5.0全体の中でどういう設計をするかが重要だ。ツーリズムはいい景色やいい食材、いいホテルを中心に作ってきたが、そこに根差している生活文化をいかに売るかがこれからは求められている。
人間の価値をどう高めていくか。元気な高齢者をデジタル社会にどうかかわらせ、その行動価値を若者にも伝えていく必要があり、また義務もある。そうした流れを作ることも必要だ。
CEATECはそういう流れを伝えていき、機械と人間の融合を図れるところにポイントがある。
JTBはもともとお客さまを交流させる会社だった。創業から100年経ち、原点に立ち返って交流を創り出す。それをこれからICTやAIを使って実行していく。
海外旅行を増やすためとかインバウンドを増やすためとかではなく、日本人が持っている交流のマインドを高めることがこれからのポイントだと思っている。