人材育成・先生に聞く 紙面 14-15面

手を動かす経験が宇宙に生きる

楽しいと思えることを仕事に

明石工業高等専門学校 電気情報工学科 梶村好宏教授

宇宙への関心は幼少期からあり、高校時代に海外ドラマ「スタートレック」を見て、宇宙を航行するエンジンに強く引かれました。宇宙用エンジンをいつか作りたいという思いもあり、大学では宇宙やプラズマを研究できる環境を選び、大学院を経て、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所でも研究に携わりました。

梶村好宏氏
明石工業高等専門学校 電気情報工学科 教授 梶村好宏先生

高専は教員が独立して研究室を持ち研究に取り組めます。高専には航空宇宙を専門に掲げる学科はありませんが、宇宙を研究する教員や興味を持つ学生は各高専にいました。私は明石高専着任と同時期に立ち上げられた高専スペース連携に初期から参加しました。

人材育成の取り組みは簡易的な人工衛星の製作から始まり、宇宙を使って課題を解決する課題解決型学習(PBL)へ発展しました。私は明石高専で進めてきたPBLや学年学科横断型プロジェクト学習の経験を生かしサポートしています。

高専の強みは実験実習を通じて手を動かす教育です。宇宙データを使うにしても、マイコンやセンサーなど実際の機器に触れた経験が重要です。明石高専では宇宙科学研究部で人工衛星、ロケット、天文の分野でそれぞれが活動しています。現在は、高専の宇宙人材育成を象徴する衛星開発ではKOSEN-3の開発に参画し、宇宙用エンジン「パルスプラズマスラスター」の技術実証に携わっています。

KOSEN-3は複数の高専がミッションを分担して開発していますが、この先もKOSEN-4、KOSEN-5へ継続していく必要があるでしょう。将来は高専衛星シリーズを社会に役立つ形に発展させたいですね。

私にとって宇宙は「最後のフロンティア」です。宇宙は高専の多くの分野と共通しています。学生の皆さんには、さまざまな技術、社会や世界の問題に触れ、自分が楽しいと思えることを見つけてほしいです。自分のやりたいことが見つかり、それを仕事にできれば、これ以上幸せなことはありません。

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