企業・高専OB/OGに聞く 紙面 13面
宇宙産業は未知の可能性を広げる 資格取得にも挑戦し作業指揮者へ
コスモテック 南日本事業部保全運用グループ機電設備課電気係主任 中村倖平氏
幼少期に見た星空や流星群がきっかけで宇宙には何があるのかと疑問に思うようになりました。地元の鹿児島には種子島、内之浦の2カ所にロケット発射場があり、ロケットが飛ぶ姿を何度も目にしていたことも影響しています。

鹿児島工業高等専門学校の機械工学科に進学し、将来は地元に近い場所で働きたいと考えていました。当社に入社を決めたのは、ロケットに関わる仕事をしている上、学校の先輩も多く勤めていることを知ったためです。
入社後は南日本事業部(種子島)機電設備課で建屋、設備の保全・運用業務を担当しました。その後、三菱重工業のロケット打上げチーム「MILSET」に派遣され、打ち上げ設備の保全、運用のほか、ロケットの整備、打ち上げ作業に関わりました。H3ロケットの開発試験にも携わってきています。
私が入社して最初に苦労したのは配属先の種子島の「方言」でした。年配の方の鹿児島弁も理解できないことがありましたが、種子島弁も独特でわからない時が何度もありました。また勤務時間も作業領域でさまざまです。保全作業は毎日同じ時間に勤務しますが、ロケット整備時はトラブルがあった際の対応が求められるほか、打ち上げ前は多くの準備作業が必要になるため早朝からの勤務にもなります。こうした不規則な勤務にも慣れていかなければなりませんでした。
私にとっての宇宙産業は、決して多くの人の目に触れる仕事ばかりではありません。それでも人々の生活を陰で支え、よりよくしながら未知の可能性を広げていく産業だと思っています。これからはチームリーダーや作業指揮者となれるようチームメンバーとのコミュニケーション能力やメンバーに対する指導スキルを高めていきたいと考えています。同時に業務の幅を広げるため資格取得などにも挑戦していきたいです。
今は気付くことが難しいかもしれませんが、学生生活はとても貴重なものです。私も含めどの世代のOB・OGも「学生時代にもっと〇〇しておけばよかった」と後悔する人の方が多いです。楽な道を進みたいかもしれませんが、時には困難な道にも挑戦し、さまざまなことを経験して後悔の少ない学生生活を送ってほしいと思います。