企業・高専OB/OGに聞く 紙面 13面

電気設計の経験を宇宙で デジタル処理系の専門家目指す

NECスペーステクノロジー 第二技術統括部搭載技術グループ主任 豊里悠太氏

小さい頃からものづくりが好きで、中学生の時に東京工業高等専門学校の学園祭で学生による機械展示に触れ、進学を決めました。電気工学を専攻し卒業後は現場で必要な知識を身に付けたいと考え、ロボットの設計・製造に取り組むメーカーに就職し産業用ロボットの電気設計を担当しました。

豊里悠太氏
NECスペーステクノロジー 豊里悠太さん(東京工業高等専門学校電気工学科卒)

宇宙とのつながりは前職時代に訪れた展示会で宇宙向けの基板を開発している企業展示を見たことです。カーナビゲーションシステムで人工衛星の恩恵を身近に感じていましたが、展示会で電気関連の設計経験が宇宙分野で生かせるとわかり、宇宙に挑戦したいと感じるようになりました。そこから転職活動を始め、縁あって当社に入社しました。NECグループは人工衛星で実績がありますので衛星を通じてお客さまの役に立ちたいと思いました。入社後は人工衛星が取得したデータを蓄積するデータレコーダーやデータを処理する機器開発に携わっています。

衛星は打ち上げると直接触れません。異常時に地上から復旧する手順を設計段階で組み込む必要があり、当社は部門横断で専門知識のある技術者が集まって設計を進めています。私が設計に関わった機器を搭載した衛星は既に宇宙で1基稼働しています。問題なく動作していることに大きな達成感を覚えます。現在は担当した新規開発衛星も打ち上げ準備に移っています。

職場には「データ処理のことはこの人に聞けばわかる」という技術者がいます。私も将来は人工衛星のデジタル処理系は「豊里さんに聞けばわかる」と言われるようになりたいです。そのためにも今、技術習得に力を入れています。

NECグループは出身にとらわれず、個々人の専門性を生かして活躍できます。私も高専での学習と前職の知見を生かせていると感じています。衛星に搭載するセンサーなどは高度化しており、データの伝送・処理能力も高まっています。この技術進化が宇宙データの利活用につながってきています。

高専では生活の中で疑問に思ったことを調べ、自分ならどうするか考えることが大切です。私は高専で厳しいルールや制約の中でどうすれば一番良いものが作れるか考える力を養えました。ぜひいろいろなことに挑戦してほしいと思います。

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