【PR】中国RealManが高品質なマルチモーダル実環境のロボットデータセット「RealSource」を公開

世界初のEnd toEndなエンボディドAIデータとトレーニング・プラットフォームに

 超軽量ヒューマノイド・ロボットアームを手掛ける中国RealMan Robotics(本社=中国北京市)は2025年12月に高品質で最大規模となるマルチモーダル実環境ロボットデータセット「RealSource」を世界で初めてオープンソースで公開した。このデータセットの公開は実際の身体を持つ「エンボディドAI」を制御していくためのデータに関する障壁を打破する重要な節目になるとみている。

 ロボット関連業界では実世界と完全に整合のとれたデータの不足に直面している。公開したデータセットは、データ不足を解消するために設計されたもので、「学術面でも産業界にとっても、次世代ロボットのための知覚機能やプランニング、制御アルゴリズムの実現を支える重要な基盤となる」(同社)とする。 データセットは、すべて同社北京ヒューマノイドロボット・データトレーニングセンター内の10種の実世界シミュレーション環境に基づいて構築した。

 3000㎡に及ぶセンターは、基礎的な操作タスクのロボットトレーニングを大規模かつ効率的にできる「トレーニングゾーン」と、スマートホームや高齢者介護、日常生活、農業、新業態の小売、自動車の組立、ケータリングなどの10種の実世界環境を実現したシナリオゾーン(いわゆるロボット大学)で構成。非常に高いデータ品質を備えるとともに、複数の異なる情報を同時に処理できるマルチモーダル環境を持っているため、高品質で実運用できるデータの構築ができる特長がある。

■10種の実世界シナリオに対する忠実性の高いデータ

 センター内でロボットは、冷蔵庫の扉を開けたり、洗濯物を畳んだり、生産ラインで部品を仕分けたりといった人間が行うようなタスクを実行しながら、制御を乱そうとする外的な障害(外乱)の多い現実的で多様な環境のもとでデータを収集する。

 データ収集は、実験室内で行うのではなく、実世界の環境にみられる複雑性や外乱、多様さに直接対処しながら行うため、より高い現実性と実用性に加えて、様々なシナリオにわたる優れた汎用性が確保されている。

 これによりモダリティ完全性100%を実現するとともに、外乱耐性78%、円滑性82.1%を達成した。同社では「実世界のエンボディドAIデータセットとして新たな基準を確立した」とみる。

■マルチモーダルデータの主な6つのメリット

 このデータセットは、認識・判断・実行の全プロセスをカバーしており、RGB画像から関節の角度と速度、6軸方向の力、エンドエフェクタの姿勢、動作コマンド、タイムスタンプ、カメラパラメータまで統合されている。

同社では以下の6つを特長として挙げる。
ハードウエアレベルでの時間・空間同期(すべてのセンサーを単一の物理座標系でアライメント)
0.5%未満の極めて低いフレーム損失(高速時であっても連続的で信頼性の高い記録を実現)
高精度なモーション制御(滑らかで正確な動作を実現するミリ秒レベルの関節データ)
工場出荷時にキャリブレーション済み(余計なキャリブレーションが不要でそのまま使用可能)
一般化指向のデータ収集(多彩な対象物・環境・照明条件下でタスクを繰り返し実行)
外骨格式の遠隔操作(人間とロボット動作を1:1にマッピングした高忠実度デモンストレーション)

■グローバルなオープンソース・ロボット・エコシステムに

 同社はRealSourceの公開により、データのサイロ化の解消と世界的なエンボディドAI研究の加速を目指していく。「今後もデータセットの拡充を続け、シナリオやモダリティを追加しながら、研究と産業展開の架け橋となる完全にオープンで相互連携したエコシステムを構築していく考えだ」としている。

【ロボットの特長】

 RealManのロボットは成人男性の腕の長さの比率に合わせて設計されており、実世界での作業をシームレスに統合できる。ペイロードは定格5 kg、最大9 kgとなり、TCP速度は1.8 m/s、消費電力は100 W未満を実現している。平均故障間隔も50,000時間と安定稼働できる。

【データ収集に用いたロボット】

①RS-01:屈曲式の車輪移動ロボット、巧みに動く20自由度、マルチモーダルビジョン。
②RS-02:デュアルアームのボディ昇降式ロボット、RGB の高深度ビジョン、両アームとも7自由度でペイロード9kg、6軸力センサーと頭上の魚眼レンズによる認識。
③RS-03:デュアルアーム/デュアルアイ精密ロボット、高解像度ステレオビジョンと正確な操作を実現する改良型の2眼システム。

 3台のロボットすべてに広視野角のアーム搭載カメラと頭部カメラ(水平90°/垂直65°)を装備して完全な時間と空間の同期を実現した。これらのロボットは現在、産業分野の自動化や家庭でのサービスロボット、さらには科学研究に適した高性能データ収集プラットフォームとなっている。

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