半導体不足による生産停止に対応
 
 ロチェスターエレクトロニクスは、世界の主要半導体メーカーが生産中止した(EOL)製品をオリジナルメーカーに代わって継続的に供給する半導体メーカーおよび代理店。EOLビジネスと代理店としてサプライヤ製品を取り扱う現行品ビジネスの2事業を柱とし、グローバルで事業拡大を続けている。
 同社は現在、世界的に供給がひっ迫している蘭ネクスペリア製品も取り扱っている。ネクスペリア製品の在庫を即時供給することで、世界中の顧客への継続的なサポートを実現する。
世界的にひっ迫するネクスペリア製品の即時出荷を実現
ネクスペリアは蘭NXPセミコンダクターズの汎用ロジック・ディスクリート事業が前身。16年にNXPから分離独立したのち、19年に中国のウィングテックが買収した。今年9月、オランダ政府は経済安全保障上の懸念を理由にネクスペリアの経営権を掌握。中国側は対抗策としてネクスペリア製品の出荷を制限したことから供給がひっ迫し、自動車など一部の製造業では生産を停止する事態に陥っている。
ロチェスターエレクトロニクスは、グローバルで70社を超える半導体メーカーとパートナーシップを結び、高い品質の製品供給を行っている。ネクスペリアもそのうちのひとつ。
ネクスペリア製品はオートモーティブ、産業機器、民生用電子機器において重要な役割を果たしており、多くのOEM企業が生産スケジュールの維持や高コストの再設計を回避するために、常に安定した正規供給チャネルを模索している。
29億個のネクスペリア製品を在庫保有
グローバルサプライヤデベロップメントのニック・ラビット バイスプレジデント(VP)は「当社のミッションはサプライチェーンの継続性と信頼性を支えること。当社は現行品およびEOL品を含む29億個のネクスペリア製品在庫を保有しており、顧客が必要とするタイミングと場所においてリスクのないトレーサブルな製品を確実に提供する体制を整えている」と話す。
 
ロチェスターエレクトロニクスについて
米国マサチューセッツ州ニューベリーポートに本社を構え、世界の主要マーケットでサービスを提供している。日本では、営業本部の東京のほか、大阪にセールスオフィスを置き、地域に根差したきめ細かな顧客サポートを行っている。メイン事業である「EOLビジネス」は、ダイ換算で120億個以上のウエハ在庫を持ち、7万種類を超える製品展開が可能。これまで2万種類以上の再生産実績がある。設計、ウエハ設計、組立、テスト、IPアーカイブなど、製造サービス全般をターンキー・ソリューションとして提供することで、短期間での市場投入を実現する。
 
              