2021.07.13 NEC、MSと連携強化 戦略的パートナー契約締結 クラウド、DXを推進
連携強化に向け談話を発表するNECの森田社長(右)とMSのナデラ会長
IT(情報技術)最大手の米マイクロソフト(MS)とNECは、13日、クラウド導入とデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)の加速化に向け、戦略的パートナーシップを強化する契約を結んだと発表した。NECのIT環境に、MSのクラウドサービスを採用。第5世代移動通信規格5Gや人工知能(AI)などの知見を互いに活用し、企業や公共機関のDX推進を目指す。
両社は、NECが初めてのパソコン(PC)を作った1979年から協業し、40年以上にわたりITの推進に取り組んできた。
今回のパートナーシップ強化では、NECのオンプレミス(自社運用)のIT環境を、MSのクラウドサービス「Azure(アジュール)」に移行し、NECグループ11万人の従業員に展開する。NECの基幹システムのクラウド化を足掛かりに、両社が連携して国内外の企業や公共機関にDXを浸透させたい考えだ。
また、5Gを地域限定で使える「ローカル5G」やAI、IoT(モノのインターネット)分野で培ってきたNECのノウハウをアジュールと組み合わせ、ネットワークの技術革新を目指す。
連携強化に向け、NECはグループ内のデジタル関連の人員を倍増。数百人規模を確保し、人材強化を図る。
MSのサティア・ナデラ会長兼CEOは「デジタル技術導入のスピードは、あらゆる産業やビジネスで加速している。両社の知見を組み合わせ、この急速な変化の時代に変革することを支援していく」と述べた。NECの森田隆之社長兼CEOは「両社のAIやIoT技術を活用することで、DXを進める企業が、これまで以上に安全安心なサービスを利用してもらえると確信している」と意気込んだ。