2023.01.10 【製造技術総合特集】タキゲン製造 SEMI規格準拠製品を拡充 銅・亜鉛レス製品も開発

タキゲン製造は半導体製造装置向けにSEMI規格準拠製品を拡充している

 タキゲン製造は1910年の創業以来、各種錠前から工業用錠前で事業を拡大し、現在では半導体、医療、農業、EV、家電、交通、ロボットなど、さまざまな分野に向けた産業用金具メーカーとして国内ほか東南アジアへも事業を広げている。

 半導体関連の国際団体であるSEMIが国際工業規格の統一を目的に定めているSEMI規格(SEMIスタンダード)に準拠した製品を拡充している。

 SEMI規格は複数の項目に分かれているが、その中でも同社はSEMI S8「半導体製造装置の人間工学エンジニアリングに対する安全ガイドライン」に準拠した製品を扱っている。

 SEMI S8-0218準拠面付きオーバル取っ手、スプリング付きトランク取っ手、埋め込み取っ手、硬質塩化ビニール取っ手、S8-0218APPENDIX3準拠大型パイプ取っ手などの品ぞろえを拡充している。このほかSESC6.7.1準拠グリップハンドル、ストッパー付き取っ手、SESC6.9.1準拠フックグリップハンドルなどもある。

 半導体製造プロセスに置けるウエハーの重金属汚染は性能低下や信頼性低下につながる。特に銅は熱拡散速度が速く汚染による影響も大きいことから管理が重要な物質になる。

 同社は「銅・亜鉛レス」製品として、材料に銅(Cu)や亜鉛(Zn)を使用せず、表面仕上げに亜鉛めっきやニッケル(Ni)めっきを使用しない製品や金属粉の発生を抑えるために摺動(しょうどう)部には、樹脂を挟み金属同士の接触をなくした製品を開発、提供している。

 また「メタルタッチレス」ではコイル線以外に銅を使用せず、金属同士の摺動をなくした低発じんのソレノイドロックやクリーンヒンジ、密閉用クリーンハンドルなども開発を進めている。

 このほか半導体装置の大型化に伴うレベルアジャスター、パチッと金具シリーズなど特徴ある半導体業界向け製品を提供している。

 昨年12月14日から16日まで、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催された半導体製造装置の展示会「セミコンジャパン」にも出展した。