2023.09.01 OKI、将来事業創出へ「DX戦略2025」 全員参加型革新活動など創造性と生産性高める
OKIは、将来事業の創出に向けた価値創造戦略として、新たに「DX戦略2025」を打ち出した。同社は先に策定した「中期経営計画2025」で、「成長にかじを切り、縮小均衡から脱却する」(森孝廣社長)とし、将来事業の創出を掲げている。これを踏まえ、将来事業の創出に向けた取り組みを加速する。
中期経営計画2025は①2019年度水準へ業績回復し、棄損(きそん)した財務基盤を回復②26年度以降の将来事業の創出、をテーマとしている。25年度に売上高4500億円、営業利益180億円、自己資本比率30%を計画する。
同計画では、ミッションクリティカルなモノづくり・コトづくりを通じて社会課題を解決する「社会の大丈夫をつくっていく。」企業として、成長にかじを切り、縮小均衡からの脱却を目指す。「安心・便利な社会インフラ」「働きがいと生産性向上」「地球環境の保全」の三つの貢献分野で提供する社会価値を具体化するとともに、成長へのかじ切りの要となる将来事業の創出に注力する。
同社は22年6月に「DX新戦略」を発表。「組織の変革」「業務プロセスの変革」「既存ソリューション強化」「新ソリューション創出」の4象限で顧客のDX実現に貢献する考え方を打ち出した。中期経営計画2025では将来事業の創出に向け、DX新戦略で打ち出した4象限をベースとした価値創造の戦略を掲げている。
今回、これを踏まえて策定したのがDX戦略2025だ。「4象限における社内と社外のプロセスを相互に循環させることで、価値創造の相乗効果をさらに高めていく」(坪井正志理事デジタル責任者)ことを目指している。
具体的には、Yume Pro活動をはじめとする全員参加型イノベーション活動やモノづくり基盤の強化など、会社としての創造性と生産性を高める社内革新で生み出した力を、顧客のDX化を支えるプロダクトやビジネスプロセスサービスの強化に生かす。
新ソリューション創出では、「これまで培ったエッジの技術により生み出される多様なデータをつなぐ『エッジプラットフォーム』を構築し、提供価値の拡大を目指す」(坪井理事)。このために、領域別の共創パートナー、技術・販売のアライアンスパートナーとの連携強化により、エッジ(現場)ソリューションを提供する。
[[社会課題解決に貢献]] 特に社会インフラ、地球環境の保全、働きがいと生産性向上など、同社の強み・ノウハウを生かせる注力領域で、社会課題の解決に貢献していく。エッジデバイス、業務ノウハウ、コア技術を結び付けた業務特化型プラットフォームを提供し、次世代交通、防災DX、エンタープライズDX、製造DX、海洋DXを推進する。
「自社の強みをお客さまのDX実現につなげる取り組みにより、〝社会の大丈夫をつくっていく。〟DXソリューションを継続的に開発、提供していく」(坪井理事)。