2023.10.05 音声アシスタントで生成AI 米マップボックスのカーナビなど グーグルはスマホに

マップボックスのサイトから

 米テック系企業で、音声アシスタントで生成AI(人工知能)を巡る動きが続く。位置情報プラットフォームを手掛ける米マップボックスは4日(現地時間)、生成AIを活用した案内のできるカーナビゲーションシステム「Map(マップ)GPT」を開発したと発表した。自動車メーカーなどに提供する。またグーグルも同日、音声アシスタントに生成AI「バード」を組み込むと発表、スマートフォン向けに展開する。

 自動車の音声アシスタント利用は拡大しているが、従来のサービスでは、ドライバーがコマンドを発言する際に、認識されやすいよう意識するような話し方が必要になる。

 MapGPTは、生成AIの利用を前提として構築。これにリアルタイムデータと位置情報サービスを組み合わせることで、自動車メーカーがより洗練された音声アシスタントを開発することを可能にするという。

 また、ドライバー自身に加えて、車両の現在地・目的地などに関する詳細な情報を統合し、移動中のインテリジェンスを提供。位置情報サービスでは、経路上の交通状況や店舗情報に加えて、レストラン予約や天気予報などのサードパーティーサービスとも連携する。

 従来の音声アシスタントよりも優れたサービスとして、自動車メーカー向けに提供する。自動車メーカーは、MapGPTの名前や、性格、アバター、音声を自由にカスタマイズできる。さらに車両の情報や電気自動車(EV)充電ステーションなど独自データと連携することで、これまでにないUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供できるという。

 PayPayのようなパートナーとの統合も世界中で進めており、ドライバーは車内から買い物をしたり、サービスの支払いを済ませたりできる。

 日本ではソフトバンクと米マップボックスの合弁マップボックス・ジャパンを展開している。

(6日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)