2023.10.19 台湾・鴻海、EV事業拡充 商用EVや量産計画 エヌビディアやZFと協業深化

イベントのもよう

 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は18日(現地時間)、年次のイベント「ホンハイ・テック・デイ(HHTD)2023」を開き、EVのラインアップの拡充などを発表した。自社で開発した商用バンのEVを初公開し、クロスオーバーやSUV(多目的スポーツ車)の量産計画も表明。米半導体大手エヌビディアとの連携強化も打ち出した。

 劉揚偉・董事長らが登壇。2019年にEV事業に参入したことを踏まえ、「この3年間で、様々な車種を展開した」とし、受託生産の拡大に向けて試作の充実を展望した。

 公開した「モデルN」は、すっきりとしたラインや広々としたつくり、貨物コンテナを動かすワンボタン設計などを訴求。またファミリー向けSUVを24年から量産開始する計画を表明。車室空間やデジタルミラーなど先進技術の搭載を進めているという。

 エヌビディアとの連携強化も発表された。エヌビディアのソリューションで、製造や検査ワークフローのデジタル化、AI(人工知能)を活用したEVやロボティクス プラットフォームの開発、生成AIサービスの拡充など幅広いアプリケーションを強化するデータセンターを開発する。

 エヌビディアのジェンスン・ファンCEOも駆けつけた。さらに自動車部品大手の独ZFグループとの協業も進めている。シャシーやeモビリティーのソリューションの中核技術を活用しており、イベントで登壇したZFのホルガー・クラインCEOは「EVビジネスは、アジア太平洋や世界市場で急速に成長している。両社の能力を最大限に活用し、内燃機関(ICE)とEV、両方の製品範囲を拡大する」とアピールした。

 (20日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)