2023.10.31 日立、生成AI需要を取り込み一段のグローバル成長へ 海外ITで売上高1兆円狙う

グローバル組織再編の説明会に臨む日立執行役副社長の德永氏(中央)ら=東京都千代田区の日立本社

 日立製作所は10月31日、人間が作るようなコンテンツを自動生成できる「生成AI(人工知能)」の需要を取り込み、デジタル変革を支援する事業のグローバル成長を加速する方針を打ち出した。組織再編も行い、海外ITサービス事業の単年度の売上高で1兆円規模の達成を目指す。

 東京都千代田区の日立本社で同日開いた説明会で、執行役副社長でデジタルシステム&サービス統括本部長を務める德永俊昭氏は、「デジタル市場は生成AIの登場によりパラダイムシフトが起きている」と強調。「(生成AIの領域)に数百億円規模の投資をきちんと行って、刈り取りたい」との考えも示した。

 日立は、ITにOT(制御・運用技術)や製品を掛け合わせて企業や社会の課題解決を後押しする「Lumada(ルマーダ)」などの注力事業を強化しようと、グローバルな組織再編を実施する。

 11月1日付で、米IT子会社「Hitachi Vantara(日立ヴァンタラ)」のデジタルソリューション事業を分社化し、OTとITの融合を支援する「Hitachi Digital Services(日立デジタルサービシズ)」を設立する。国内では24年4月1日付で、ストレージを中心にデータ関連事業を手がける日立のITプロダクツ事業部門を分社化し、新設する承継会社の日立ヴァンタラ(横浜市戸塚区)へ吸収分割する予定だ。

 (後日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)