2025.06.05 【サステナブル環境特集】チノー チノービオトープフォレストの整備、緑化運動が評価
緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰を受賞(上)とビオトープ内の環境保全
チノーは「令和7年緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞した。藤岡事業所(群馬県藤岡市)内の「チノービオトープフォレスト」の整備、緑化推進運動が評価された。
ビオトープは地域の生態系や野生動植物の保全のため、人工的に復元した場所のこと。2011年から造成を開始し、約1万1000平方メートルの広さを誇る。環境問題に取り組む企業としてのシンボル、藤岡市周辺の地元住民との交流の場をつくるのが目的だった。
造成時には群馬大学と連携して約70種の地域性在来種を選定して植栽。伐採の予定だった高崎観音山丘陵周辺の樹木を移植した。中心にはすり鉢状の池を造成し、多様な生き物が集まりやすくした。小動物や昆虫が集まる仕掛けも設置した。
整備によって絶滅危惧種などに指定の希少種が毎年確認されている。管理体制では群馬大と連携し、月1回の植物相モニタリング調査基づき、外来種の駆除や下草刈りを行う。
地域との交流では、環境教育として小学生の課外授業を実施。桜が開花する時期には地域住民を招待して「スプリングフェスタ」を開催する。
更地が多様な生き物が集まる森に成長。同社は今後も環境保全に注力する。