2025.06.06 生成AIが調理法をアドバイス シャープがウォーターオーブン「ヘルシオ」の新型投入

生成AIを活用した新サービスに対応した「ヘルシオ」の新型モデル

キャラクターが相談に応じてくれる「クックトーク」の画面。キャラクターが相談に応じてくれる「クックトーク」の画面。

 シャープは、生成AI(人工知能)で音声対話できるサービスに対応したオーブンレンジ「ヘルシオ」の新型モデルを19日に発売する。オーブンの使いこなし方や調理の手順などについて、専用アプリ上でキャラクターがアドバイスする仕組みを採用した。家事の手間を省きたい子育て世代のニーズに応えたい考えだ。

 ヘルシオは過熱水蒸気で食材を調理するウォーターオーブン。今回、「AX-LSX3C」と「AX-RS1C」という新型2機種を用意する。これに合わせて、スマートフォンやパソコンなどからレシピを閲覧できる「COCORO KITCHENレシピサービス」を通じて、生成AIを活用した新サービス「クックトーク」を提供する。

 クックトークは、献立づくりなどに悩んだ際に威力を発揮する。スマホなどでレシピサービスを開き、「トーク」ボタンを押すと、クックトークが起動。音声や文字でトーク画面に表示されるキャラクターに向かって問いかけると、自然な会話で答えてくれる。例えば、「ヘルシーなメニューを教えて」と質問すると、その意図を生成AIが解釈して、回答してくれる。音声入力なら、冷蔵庫内の食材を確認するなど、手が離せない場面でも相談できる。

 本機には、1~2人分のグリル調理が手軽に行える「ヘルシオトレー」が付属されており、このトレーを用いた「ゆで卵」や「ブラウニー」といった専用メニューを拡充した。さらに、料理を出来たてに近い状態へ温め直す「ヘルシオあたため(おいしさ復元)」に新たに対応。レンジの自動調理機能「らくチン1品」も進化し、新たな冷凍食材に対応できるようにした。まとめ買いして冷凍保存した食材や市販の冷凍野菜を生かし、副菜などを手軽に作れるようになる。

 2機種の庫内容量はいずれも30リットルで、レンジの定格出力が最大1000W。このうち上位機種のAX-LSX3C は、外形寸法が幅で490ミリメートル、奥行きで430ミリメートル、高さで420ミリメートル。市場予想価格は、上位機種で21万3000円前後。機能を絞った機種を合わせた月産台数は6000台を見込んでいる。

 東京都内で5日に開いた発表会で、国内キッチン事業部商品企画部の川尻百恵課長は「30~40代の子育て世代の家事の手間を省きたい。生成AIを採用することで、料理が苦手な人でもヘルシオを使いこなして、楽しい料理を体験してほしい」と述べた。