2025.06.13 「一流料亭の土鍋ごはんを再現」 タイガー魔法瓶が炊飯器の最上位モデル投入
新イメージキャラクターに就任した俳優の松坂桃李さん
タイガー魔法瓶は、土鍋炊飯器シリーズの最上位モデル「土鍋ご泡火(ほうび)炊き」の新製品を21日に発売すると発表した。約300度まで炊飯時の温度を高めるIH(電磁誘導加熱)コイルを採用し、一流料亭で振る舞うような上品なごはんを炊き上げる。機能を強化した高級炊飯器で、炊き方にこだわる消費者のニーズに応えたい考えだ。
新製品では、土鍋の蓄熱性を高めるとともに、「300℃WレイヤーIH」と呼ぶ構造を新たに取り入れた。具体的には、底面に2層のIHコイルを採用。なべ底にまんべんなく熱を広げる1層目と、火力に勢いをつける2層目からなる構造に仕上げた。熱がゆっくりと伝わる土鍋の特性を生かし、ごはんの甘みを最大限に引き出し一気に炊き上げる。
火加減を的確に判断
さらに、米の量と水の温度を感知し火加減を判断する「匠火センサー」も新たに搭載。従来モデルよりもセンサーを薄型化することで、土鍋底面との設置距離を短くし、約1.8倍も精度を高めた温度コントロールを実現できるようにした。
炊き方にもこだわり、事前に6時間冷蔵庫で吸水させるこだわりの「極・低温吸水」メニューと、土鍋ごはんで炊いたおにぎりの食感を再現する「おにぎり」メニューを採用した。
5.5合炊きの「JRX-S100」と3.5合炊きの「JRX-S060」を用意。このうち5.5合炊きのサイズは、幅が28.2センチメートル、奥行きが36.6センチメートル、高さが21.9センチメートル。重量は約7.4キログラム。消費電力は最大で1080ワット。市場想定価格は15万9500円前後で、ストーンブラックとミストホワイトの2色から選べる。
事業が着々と成長
2019年に誕生した「ご泡火炊き」シリーズの出荷台数は累計で80万台を突破。同シリーズの24年度売上高は、19年比で5倍以上に達した。同社はこうした実績を土台に炊飯器事業の一段の成長を目指す考えで、炊飯器ブランドマネージャーの岡本正範氏は「高くてもおいしい米が食べたいという需要があり、単価は上がっている。需要に応えたい」と意欲を示した。
また、新たなイメージキャラクターとして俳優の松坂桃李さんを起用した。東京都内で12日に開かれた発表会で松坂さんは「もう一人の料理人がキッチンにいるかのような心強さ。米本来の味のうまみや甘みで充実感が味わえる」とコメントした。