2025.06.19 中国シャオミがEV用全固体電池を開発 1200キロメートル以上の航続距離実現

シャオミの全固体電池

 中国の小米汽車(シャオミ)は、1200キロメートル以上の航続距離を実現し、10分で800キロメートル走行できる急速充電能力の電気自動車(EV)用全固体電池を開発した。商品化時期は未定。全固体電池への参入はCATL(寧徳時代新能源科技)やBYD(比亜迪)といった先行する国内の主要電池メーカーの全固体電池開発競争にストップをかける可能性もあると関係者はみる。

 シャオミは、スマートフォンではサムスンに次ぐ世界第2位。2024年には「SU7」の国内販売を開始してEV市場に参入、次世代車「YU7」も発表している。27年には世界市場でもEV販売を、というのがウィリアム・ルー社長の狙い。

 全固体電池は従来のリチウムイオン電池の液体電解質を固体材料に置換することで、エネルギー密度、安全性、熱安定性の改善を実現する。

 シャオミはこのほど、全固体電池で、特許取得の層状電極構造により、次世代電池の商用化に向け大きな障害になっていたイオン伝導性とエネルギー密度の向上に成功した。

 設計のコアになったのは活性材、導電...  (つづく)