2025.06.26 【複合機ソリューション特集】キヤノンマーケティングジャパン 複合機のセキュリティー強化 DWAなどで業務支援

imageRUNNER ADVANCE DXシリーズ

 キヤノンマーケティングジャパンは、第4世代複合機「imageRUNNER ADVANCE DX」でソリューション連携を強化している。クラウド型デジタルドキュメントサービス「DigitalWork Accelerator(DWA)」による業務のデジタル化支援、また、NI Collaboとの連携、中小企業向けにはDX(デジタルトランスフォーメーション)支援サービス「HOMEセレクトシリーズ」などに注力している。

 オフィスMFP企画部の阿部逸郎課長は、同社の複合機ビジネスについて「市場全体は伸び悩んでいるが、当社は2022年以降前年を上回る伸びを続けている」と話す。「環境の変化に応じて、Groware(グローウェア)で稼働品質の向上はもちろんのこと、操作性やセキュリティー機能など、複合機を進化させていること」を堅調推移の要因に挙げる。

 「セキュリティー対策などでは、未知の攻撃による複合機を踏み台にしたセキュリティー脅威に対処するための起動時の改ざん検知、SIEM対応、ストレージの暗号化、多要素認証など、お客さまのニーズ、状況に応じて複合機のセキュリティーを管理、強化している」と阿部課長。

 環境面では、Refreshedシリーズに新たに加わった環境特化型のRGモデルで、部品リユース率の大幅アップを実現している。複合機再生事業の拡大に向けた取り組みが経済産業大臣賞を受賞した。また、他社に先駆け再生鉄材料の採用なども開始している。販売総重量に占める再生鉄の割合を22年度の実績約16%から、30年には50%にもっていく計画だ。

 DWAを準大手・中堅企業向けITSビジネスとして強化している。岡本眞太郎ソリューションデベロップメントセンター課長代理は「電帳法対応、業務に特化した連携などに力を入れてきた。25年は、企業間取引における情報資産管理基盤として強化している」と話す。利用企業数も数千社と拡大している。

 また、キヤノン製複合機とDWAを連携させる新アプリケーション「MEAP クラウドスキャン for DigitalWork Accelerator」を30日から提供開始する。これにより、紙文書のデジタル化からクラウド上での電子保管までシームレスにできるようになる。「今後は、生成AI(人工知能)サービス対応など情報利活用基盤としてさらなる強化を図っていく」(岡本課長代理)予定だ。

 中小企業向けにはHOMEセレクトシリーズを提供、「法令や市場トレンドへの対応、労働生産性の向上・業務の効率化など実現するため、最適なIT機器やシステムの選定からトラブル発生時の対応までパッケージ化してトータルサポートしている」(田淵伸吾ソリューションデベロップメントセンターチーフ)。同シリーズは経理DX、現場DXに加え、新たに営業DXを追加、全16パックに拡充している。