2025.06.26 欧州自動車業界が結束 車載ソフトをオープンソース化
欧州自動車業界がソフトウエア共同開発で合意(写真はイメージ、VDAのHPから)
欧州の自動車と自動車部品関連メーカー11社は24日、オープンソースのソフトウエア開発を共同で行うことで合意した。共同開発を支援するドイツ自動車工業会(VDA)が24日発表した。ソフトウエアをオープンソース化することで欧州自動車業界の技術革新や効率化を図り、新車の市場投入を迅速化する。
VDAによると、フォルクスワーゲン(VW)、BMW、メルセデス・ベンツのほかに、部品メーカーとしてボッシュ、フランスのヴァレオなど11社が加盟し、オープンソースの自動車用ソフトウエアを共同開発する。遅くとも30年までに、オープンソースで開発されたソフト搭載の車両を製品化する計画だ。
VDAでは、現在の自動車産業はいくつかの重要な共通の課題に直面しており、その一つがソフト開発の複雑化という。ソフトの改善に時間がかかってしまい、コスト増や、完成車の市場投入時期の遅れにつながっていると指摘する。
ソフトの開発遅れでVW傘下のアウディやポルシェの電気自動車(EV)新車の投入時期が3年遅れたケースもあるという。
VDAでは、オープンソースをベースにした共有のソフトウエアエコシステムを確立することで、ソフトの開発時期を早め、効率化を促進。世界市場での欧州自動車業界の競争力を高めたい意向だ。