2026.03.25 OKI、AIサーバー向けEMSを開始 高放熱PCB技術で高密度実装と歩留まり向上

大型高多層PCB実装ライン

 OKIは25日から、生成AI(人工知能)の本格化に伴い今後需要拡大が見込まれるAIサーバーのEMS(設計・製造受託サービス)を開始した。独自の高放熱PCB技術を活用し、端子(接続点)数1万を超える高性能半導体を搭載したAIサーバー機器のEMSを「まるごとEMS」サービスとして提供する。部品調達や棚卸管理、基板実装、装置組立、試験など生産に関わる共通工程を横断的に受託し、2026年度に売上高10億円を目指す。

 AIサーバー機器の生産ラインでは、高い部品搭載精度に加え、高温加熱時に生じるPCBと部品の熱膨張差による反りや干渉の制御、大量のAI半導体が稼働時に発生する高熱への対応、AOI(自動光学検査)では検出できない接点内部のはんだ不良の把握、検査項目の増加などが課題となっている。

 さらに、大型で高額なAI半導体の実装後はトレーサビリティー確保やリワークの難易度が高まり、生産歩留まりの低下など製造面の課題も顕在化している。

 新サービスでは、高速大容量データ伝送を要する情報通信インフラ装置や半導体検査装置の製造で培った技術を活用する。AI半導体の大型高多層PCBへの高密度実装技術に加え、高放熱を実現する独自の「銅コイン埋め込みPCB技術」を用いた高多層PCBのシミュレーションや製造技術を提供する。

 また、X線による高速はんだ検査技術や機能検査の自動化技術、高品質・高信頼性製品の多品種少量生産に関する技術とノウハウにより、AIサーバー機器の高い歩留まりと生産期間の短縮を実現する。

 同社は2025年から、企業の製造に関する「持たない経営」を支援する「まるごとEMS」サービスを展開している。高品質・高信頼性製品の変種変量生産を短期間で立ち上げる設計・生産技術に強みを持つ。

 今後も「まるごとEMS」の新たなサービスメニューの開発を進め、EMS事業の拡大を図る。