2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】NECフィールディング 鈴木浩社長
社内DX化の推進で生産性向上
モバイル端末の導入をはじめ基幹システムの刷新、AI(人工知能)やチャットボットの導入といった社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が確実に成果になってきている。20年度は新型コロナウイルスの影響で厳しいスタートとなったが、DX化の効果が表れ、顧客のサポートサービス品質を落とさず対応ができている。
全国拠点網を生かしたサービスを特徴にする中、モバイル端末による報告書の電子化、AIを活用したWeb受け付け、全国エンジニアの自動ディスパッチ(派遣)も成果を上げてきた。部品管理の効率化ではパーツセンター内の監視カメラの画像解析による管理や搬送ロボットも試行。社員の健康管理ではバイタルセンサーを1300台配布し、現場社員のデータを蓄積し異変を予兆できる取り組みを始めた。
事業面ではメーカーや機器を問わずに保守支援するマルチメンテナンスが順調で非IT分野の案件も伸びている。今年は新規6社と契約し85社まで拡大した。併せて進める医療機器は、全国13拠点でサポートできる体制を整えた。今年中に15拠点まで増やす。病院向けでは顔認証技術などを活用し、見守りできる離院対策サービスを用意して提案を進めている。
20年度はサポートサービスの幅を広げるとともに、ニューノーマル(新しい日常)を見据えたメニューを拡充する。社内DX化の推進で生産性の向上と品質向上をさらに進めるほか、テレワーク関連の支援を加速する。リモートワークを支援するソリューションやネットワークの増強、セキュリティ支援をしていく。
今年はGIGAスクール構想の実現に向けて教育現場のIT化が進むため、端末だけでなくネットワーク構築も含め価値を提供したい。コロナ禍では、オフィスや施設の安全な環境づくりも求められ、光触媒空気清浄機の販売と保守を強化することで安心と安全を環境面から支援する。
ニューノーマルでは販売手法も変わってくる。Webセミナーをはじめ、デジタル展示会を企画し、新しい提案にも取り組みたい。