2021.06.18 MDIS 分割鍵管理サービスの発売開始低価格でICカードや関連機器も不要

 三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)は、国内初のソフトウエア分割鍵管理技術を採用することで、ICカードなどの鍵管理デバイスなしに電子署名や暗号化データ共有を可能とする「MistyGuard(分割鍵管理サービス)」を17日から発売開始した。

 ソフトウエア分割鍵管理技術は、秘密鍵を分割してクライアントとサーバーそれぞれで管理し、署名処理や暗号化データの復号処理をクライアントとサーバーで分割して処理をし、ソフトで安全に暗号処理を行うもので、三菱電機の情報技術総合研究所が開発した。

 近年、クラウド上でのデータ取り扱いが増加する中、個人情報などの管理の厳格化やデータのセキュリティー確保のニーズが高まっている。

 新型コロナウイルス感染拡大対策で務のペーパーレス化が進む中で、印鑑の代替となる電子署名サービスが注目されている。

 しかし電子署名サービスで通常使用する専用ハードは、鍵管理保管のコスト抑制が課題となっていた。

 MistyGuard(分割鍵管理サービス)は、専用ハードを不要とすることで、より低コストでのサービス提供を可能にする。加えて一般の利用者も、ICカードや関連機器なしに電子署名サービスや暗号化データ共有サービスを利用できる。

 分割鍵管理サービス(クラウドサービス)、および既存システムに機能付加するためのライブラリー(ソフト)を、導入しやすい価格(1ユーザー当たり年額1200円)で提供。パスワード入力で電子署名が完了するため、ICカードや関連機器が不要になる。

 提供形態は、クラウド電子署名サービスと分割鍵管理サービスのセット、分割鍵クライアントライブラリーと分割鍵管理サービスのセット、分割鍵ライブラリーの3種類。ユーザーライセンスは100ユーザー単位。2022年3月までに1000ライセンスの販売を計画する。