2022.11.07 【カーエンターテインメント特集 】パナソニック オートモーティブシステムズ エンタメ機能を大幅強化

車種を問わず大画面ナビが装着できるF1シリーズ 22年モデルはエンタメ機能を大幅に強化

荻島 BU長荻島 BU長

「ストラーダ」F1シリーズ22年モデル

 パナソニックオートモーティブシステムズは、車種を問わず大画面ディスプレーが装着できるAVカーナビゲーションシステム「ストラーダ」F1シリーズの2022年モデルを12月から発売する。上位モデルは10V型の大画面高画質な有機ELディスプレーと昨年刷新した高性能プラットフォームを搭載。またエンターテインメント機能を大幅に強化し、自宅のレコーダーとインターネット接続してテレビ番組や録画コンテンツを遠隔で視聴できるようにした。

 ストラーダF1シリーズはダッシュボードからディスプレーが浮き出る独自のフローティング構造を採用したナビで、大画面ナビを埋め込めない車種でも9V型以上のナビが装着できる。16年に業界に先駆けて9V型モデルを発売して以降は毎年性能を進化させ、20年には業界で初めて10V型有機ELディスプレーを採用した。21年モデルではプラットフォームを刷新しスマートフォンのように滑らかで直感的に操作できるようにしている。

 新型車だけでなく既販車にも大画面ナビが装着でき、16年の発売時に144車種だった装着対応車種数は現在490車種以上になった。インフォテインメントシステムズ事業部の荻島亮一市販・用品ビジネスユニット長は「軽自動車からミニバンまで幅広い車種で装着されており、トヨタのハイエースの装着率が高い」という。

 最近の市販ナビの多くは新型車への装着が多いが、F1シリーズは既販車の装着が半数以上(53%)になっていることも特徴だ。フローティング構造のナビは他社からも発売されるようになり、荻島BU長は「一つのジャンルを形成でき、市場全体が盛り上がってほしい」と話す。

 F1シリーズはモニターが前後と上下に動くだけでなく奥行きや左右のスイングまでする。「画面が浮き出ている意味付けができている」(久米俊裕商品企画部商品企画1課長)とみており、使い勝手の良さも特徴になっている。

 22年モデルには新たに「レコーダーリンク」を搭載した。自宅のレコーダーにとりためた番組や放送中の番組をインターネット経由で再生できるもので、「リビングとクルマをつなぎたいという要望に応えた」(荻島BU長)という。

 専用アプリをスマホにインストールし、レコーダーとナビを登録すれば、自宅のレコーダーのコンテンツが車内で自由に楽しめる。煩雑な設定などが必要なく、より簡単に接続ができることも他社にない強みだ。

 「BSやCS放送も視聴できるほか、地方に移動しても自宅と同じ放送局の番組が楽しめる」(荻島BU長)。レコーダーはパナソニック製のほか、シャープ、TVS REGZAのモデルなどに対応。最上位機はストラーダ独自となるブルーレイプレーヤーも搭載し、ブルーレイコンテンツも高画質高音質で楽しめる。

 荻島BU長は「F1シリーズは、顧客満足度が高まるだけでなく販売店でも付加価値が高められるため皆に喜んでもらえる製品になる。年末商戦に向けては、よりファミリー層にも訴求していきたい」と話し、イベントなどで直接に体験できる環境づくりをしていく。