2023.01.01 【AV総合特集】各社の23年事業戦略 オーディオテクニカ 松下和雄社長

松下 社長

「もっと、アナログになっていく。」
コンテンツなどで魅力を発信

 昨年4月、創業60周年を迎えた。音の精密技術を核に、よりよい社会へと結び付くことを目指し、洗練された高品位な製品、信頼性の高い業務用機器、ユニークな新世代製品など、音にこだわり、世界に向けてお届けすることで、活力と創造力に富む誠実なグローバル企業に成長してきた。

 最近、デジタルのオーディオツールが急速に変化し、リスニングスタイルの常識を変える勢いで音楽再生は新時代を築き始めている。

 一方、世界的に見直されているのが昔ながらのアナログレコードだ。長い年月を生き抜いた伝統技術や文化を守り育てるのも重要な社会貢献だ。しかもアナログは、当社にとって特別な意味を持つ。

 私たちが大切にしてきた想いは、アナログであることこそが、最高水準のオーディオソリューションを提供できる全ての原点であり、また、時代を超えた人間中心の考え方であるということ。

 そして、次の100年を目指すに相応しいと考え、「もっと、アナログになっていく。」という企業メッセージを発表した。

 このメッセージのもと、さまざまなアナログの魅力を訴求するコンテンツを展開。〝アナログを巡り、感性を刺激する〟イベント「Analog Market」を昨年11月、東京の青山・原宿・表参道の3会場で同時開催し、お客さまにアナログ体験の場を提供した。

 また、60周年を迎えるに当たり、創業時から受け継ぐ伝統と蓄積されたノウハウ、音のプロフェッショナルが求める厳しい水準を満たす技術力により、今できる最高のプロダクトを用意。

 日本の伝統工芸、1台1台丁寧に作り上げていく職人の手仕事による、アナログなコラボレーションにより、ヘッドホン「ATH-W2022」、ワイヤレスヘッドホン「ATH-WB2022」、MCカートリッジ「AT-MC2022」、ターンテーブル「AT-LP2022」に加え、40年ぶりの復刻となったサウンドバーガー「AT-SB2022」を発表し、大きな反響をいただいた。

 また、海外では音楽と芸術教育で世界中の子どもの育成を手助けする「PLAYING FOR CHANGE」へのスポンサー支援による音楽文化への貢献や、MotoGP世界選手権のプロバイダーとして、一部選手へのサポートなどスポーツ分野でお役に立つことができた。

 ほかにも「未知との出会い」をテーマにした子どものための屋内広場「PLAY! PARK」とともに、子どもたちが五感を使って音を楽しむためのさまざまな創作遊具や、ワークショップを体験できるイベントを、今年度まで開催している。

 新しい時代に相応しいイノベーションを起こし、音楽を愛する全ての人びとにフレッシュな感動と幸福を提供し続けることこそが、今後もわれわれの大切な役割であり、守るべき使命ではないかと考える。

 創業60年を機に原点に立ち返り、皆さま方とともに業界を盛り上げていき、ともに発展していきたい。