2023.01.18 【情報通信総合特集】日立ソリューションズ・クリエイト 竹田広光社長
「仮想オフィス」パートナー拡大へ
2024年度を最終とする中期経営計画がスタートし、「ワークスタイルイノベーション」「モダナイズイノベーション」「セキュリティーイノベーション」「サプライチェーンイノベーション」「ペイメントイノベーション」の五つを重点事業に掲げた。中計は3年だが、その先を見据えた施策と位置付け、5年後に5事業の売り上げを1.5倍に増やす計画だ。
中計初年度は売り上げ、受注、利益とも計画を上回り、クラウド関連の引き合いが活況だ。重点事業も動きが出てきている。ワークスタイルではマイクロソフトのチームズを活用できる独自の「仮想オフィス」で既に370件の引き合いが来ており、20件から受注した。今後は販売パートナーを増やすとともに、オフィス改革などに取り組む企業との連携も模索していきたい。
セキュリティーは日立グループと連携していく。当社はセキュリティー診断やトレーニング、教育のメニューをそろえ引き合いも多い。今後は企業の事業継続を重視した「サイバーレジリエンス」を支援する。17人いるセキュリティー専任技術者(ホワイトハッカー)を維持しながら技術を底上げする計画だ。
モダナイズではクラウドやローコード開発を組み合わせてシステム環境を高度化する。アマゾンのAWSやマイクロソフトのアジュールの対応力を高め、認定技術者を現在の400人から24年度末に1000人に増やす。サプライチェーンやペイメントでは日立ソリューションズと連携するほか、独自のソリューションを開発する。
新規事業創出に向けては専門部署を作って検討するとともに社内公募も進めている。ペイメント領域では新分野の開発に着手した。新ソリューションとして発売できるようにしたい。
23年は重点事業で実例を増やすほか、社内DXを強化する。20年度からデータドリブン経営に取り組み、社内データの活用や業務改革を進めてきた。顧客向けのDX提案だけでなく社内DXで迅速な意思決定や最適な人財配置も出来つつある。この取り組みをさらに進める。