2023.03.22 【センサー特集】北陸電気工業 MEMES技術活用 5G向けなど小型・高機能製品を充実
容量式湿度センサー
北陸電気工業は、MEMS技術を活用した小型・高機能センサーの製品ラインアップを充実させている。5G対応をはじめ、IoT関連、自動車、医療/ヘルスケア、家電、産業機器などの市場に向けたセンシングソリューションの提案活動を展開する。
同社はセンサーの製品戦略で、高密度実装技術によるモジュール事業との連携強化、産学との共同開発の取り組み強化など、センサー素子としての供給にとどまらず、ソフトウエアを組み込んだモジュール化、複数の素子を組み込んだ複合センサーへのソリューションの提案活動に注力している。
MEMSセンサーとして、圧力センサーをはじめ、容量式湿度センサー、フォースセンサー、非接触温度センサー、気圧センサー、水素センサーといった多彩な製品を開発している。
気圧センサーは、2.5ミリ角×0.7ミリメートルサイズまで小型低背化。定格圧力は50~110kPa。気圧計はもとより、気象モニター、カーナビゲーション、HDD、活動量計などに適する。
フォースセンサーでは、2.2ミリ角×1.8ミリメートルサイズの超小型タイプを商品化。耐久性に優れ、微小荷重を高感度、高精度で検知できるのでスタイラスペンなどの入力デバイス用として利用されている。さらなる用途拡大を目指す。
非接触温度センサーは、パッケージをシリコン接合による封止で真空パッケージ化したことで、測定分解能プラスマイナス0.3度という高精度を実現している。サイズは2.2ミリ角×0.9ミリメートル。出力電圧は1mV。B定数は3370K。消費電流は2μA。
容量式湿度センサーでは、世界最速の超高速応答を実現した高速応答容量式湿度センサーを開発。応答時間を既存品の10秒程度から1秒以内にまで短縮した。さらに水分の透水性の向上で、信頼性の改善も図った。湿度を正確に測定する必要があるエアコンや冷蔵庫だけでなく、高速応答が必要とされる車載分野や医療機器分野に提案していく。
同社の容量式湿度センサーは、新開発の乾湿膜を使用したセンサー素子に専用ICを組み合わせて、高精度、高信頼性を実現している。