2023.03.24 量子コンピューターを部品で支える 超小型コネクター手掛けるJAE

超小型の開発品

 開発が進む量子コンピューターは精密な部品にも支えられている。コネクターの大手、日本航空電子工業(JAE)は、こうした最先端装置に向け、非磁性対応SMPM同軸コネクターを試作開発し、展開を図っている。

 装置の正常動作を妨げる磁性の影響を受けない同軸コネクターのニーズに応えることを企画。人工衛星などの宇宙ビジネスで培った技術をもとに、アセンブリー品を試作開発した。

 小型化に伴い、実装面積の省スペース化を通じ、限られたスペースに多くのコネクターを配することができれば、量子ビット数を増やすことにもつながる。

 量子コンピューターの置かれる絶対零度に近い温度にも耐えられる。

 開発技術力を活用し、小型化された極小サイズのものやテラヘルツ波を見据えた製品の開発に取り組んでいく同社。

 ほかにも、量子コンピューターを支える高性能の部品を手掛ける企業は、中小企業を含めて少なくない。
理化学研究所や産業技術総合研究所といった研究機関からも「日本には要素技術、部品の技術の強みがあり、国産の量子コンピューターに生かしていきたい」と、デバイス業界への期待の声がある。
(27日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)