2025.01.15 【LED/次世代照明特集】三菱電機照明 平國悟代表取締役社長
平國 社長
LEDライトユニット形ベースライト「Myシリーズ」注力
私事であるが、昨年4月に社長に着任した。
これまでは空調関連の製造や研究開発を担当していたことで当初は戸惑いもあったが、吉村恒則前社長が築き上げてくださった環境とスタッフの協力もあり、いいスタートを切ることができた。
コロナ禍にこれまで想定していなかった部材が調達できないという経験から、汎用(はんよう)部品の採用や代替部品に対応するといった工夫を重ねてきた。国際的な紛争や中国経済の低迷など地政学的な問題は今年も継続するだろうが、対処できる体制は整ったとみている。
昨年は市場におけるLEDリニューアルへの活発な動きがあり、LEDライトユニット形ベースライト「Myシリーズ」をはじめ売り上げは堅調な推移となった。
ただ、一般的な認知でいうと、2027年末で一般蛍光ランプの製造・輸出入が禁止になるということは、まだ広く知られていないと考える。
今年は、蛍光ランプからLEDへの置き換えがさらに加速するとみられることから、比較的LED化が進んでいない学校や官公庁といった公共施設にも積極的な提案を行っていきたい。
また、LED照明への切り替えが進んでいく中、労働人口の減少による人手不足や、働き方改革で労働時間の短縮にともない、労働力の減少が加速している。
その課題解決につながる施工性の改善を念頭に置いた製品開発を進めることで市場の要求に応えていく。
今年は、従来に引き続きLEDライトユニット形ベースライトMyシリーズに注力する。昨年発売した「おさマル グリッド天井タイプ」は、既設グリッド照明器具本体を生かして施工できるため、照明の更新にかかる費用、時間を削減でき、省廃材なので環境負荷も軽減する。
さらにLED高天井用ベースライト「GTシリーズ」は、施工性を改善したモデルチェンジ品を、専用タブレットで簡単に設定・操作ができる新無線照明制御システム「MILCO.CONNECT」を春ごろにそれぞれ発売予定。昨年5月に青空照明「misola(みそら)」はラインタイプを追加ラインアップ。既存ライン照明からの置き換えに対応し、空間にアクセントを加える照明として提案する。これらの製品を軸に、市場にしっかりと訴求していきたい。