2025.03.11 インテル傘下のアルテラ エッジAI対応の新製品投入 FPGA事業に弾み

サンドラ・リベラCEOサンドラ・リベラCEO

 FPGA(書き換え可能な集積回路)を手掛けるアルテラは、端末(エッジ)側でAI(人工知能)処理を行う「エッジAI」に対応した新製品の受注に乗り出した。同社は米インテルのFPGA部門から独立した数少ない専業メーカー。その強みを生かして、FPGA事業に弾みをつけたい考えだ。

 今回受注を始めたのは「Agilex(アジレックス)3 FPGA」。アジレックスシリーズのローエンド製品ながら、小型化と省電力化を追求した。さらに前世代に比べて総合的な性能が1.9倍に向上。高いデータ処理能力を発揮できる。

 AI処理専用のハードウエアを統合したことも売りで、エッジ側で低遅延でリアルタイムなデータ処理を実現できるようにした。こうした特徴を武器に、用途に応じてAI処理を行うニーズに対応。データセンターから産業機器や自動運転まで、さまざまな分野への展開を想定しているという。

 既に同社は、ミドルレンジの「アジレックス5E」シリーズを量産化するなど、同シリーズのラインアップを強化してきた。会見で、最高経営責任者(CEO)のサンドラ・リベラ氏は、「ハイエンドのアジレックス9からアジレックス3まで、ここまで幅広い製品ポートフォリオがそろっているFPGAサプライヤーは他にない」と胸を張る。

 2015年にインテルに買収されたアルテラ。同社は約10年の歳月を経てインテル本体から切り離され、昨年1月に独立子会社となった。新生アルテラとして、FPGA市場での存在感を高めることを目指している。