2025.04.22 EV用電池に新安全基準 火災や爆発の危険防止 中国、より厳しい規制
来年7月から中国で車載電池の基準が厳格化(写真はイメージ)
中国工業情報化部は電気自動車(EV)用電池の新たな安全基準をまとめ、2026年7月1日から施行する。メーカーにより厳しい規制を求め、EVの安全性を大幅に向上させる。電池大手のCATL(寧徳新時代能源科技)は既に必要な技術は開発済みとしているが、中小メーカーからは新たな研究開発コストが必要になると反発する意見も出ている。
新たに発表された安全基準の名称は「電気自動車用動力蓄電池安全要求」。参照コードはGB38031-2025。電池による火災や爆発の危険性を防止するのが目的。20年制定の現行のガイドラインより厳しい内容になっている。
改正規則には「電池内部に熱拡散が発生した後でも火災や爆発の防止を電池に義務付ける」という「世界初の規格」(ある中国メディア)が含まれている。
現在の基準ではEVメーカーが、火災や爆発の可能性を少なくとも5分前に運転者や乗客に警告するシステムの設置が義務付けられているに過ぎない。
新しい改定では電池パックの構造設計には厳格な衝突安全基準が適用され、車両事故や衝突時に電池の漏えいや火災防止などの機械的な安全性が強く電池メーカーに求められている。
... (つづく)