2025.05.14 リコー、3月期連結は売上高8%増 オフィスサービス、商用印刷が好調

 リコーの2025年3月期連結決算は、売上高が前期比7.6%増、営業利益が同2.9%増で推移した。注力分野のオフィスサービス、商用印刷分野の売り上げが好調に推移した。営業利益は企業価値向上プロジェクト費用などの一過性要因を除く実質ベースでは、3割増になる。

 分野別では、リコーデジタルサービスは、オフィスプリンティングの減収影響をオフィスサービスの成長がカバーした。オフィスサービスはストック売り上げが同14%増と大きく伸び、利益面でも貢献した。日本はパソコンリプレイスに付加価値提案を積み上げて大幅増収。欧州はITサービス、アプリケーションサービスが成長。米州もBPSを中心に収益が改善した。ハードやノンハードの販売のオフィスプリンティングは伸び悩んだ。

 リコーデジタルプロダクツは、生販正常化による稼働率安定、体質強化および東芝テックとの合弁会社エトリアなどにより増収増益となった。

 商用印刷・産業印刷分野のリコーグラフィックコミュニケーションズも、ハードが欧米を中心に好調に推移し、増収増益となった。リコーインダストリアルソリューションズは、サーマル事業が苦戦し、減益。

 今期は、オフィスサービスの利益成長を見込み、売上高は前期比1.3%増の2兆5600億円、営業利益は同25.3%増の800億円を計画する。