2025.05.30 三菱電機が2025年度経営方針、3年間で成長投資1兆円
ROE10%の早期達成目指す
三菱電機は2025年度以降、これまで進めてきた事業構造改革の成果を基盤に新たな価値創出に向けてかじを切る。成長軌道に乗せるため、27年度までの3年間で新たなM&A(企業の合併・買収)投資枠1兆円を設け、強みでもあるコンポーネント(データ収集などができる機器)とデジタルを組み合わせた領域への投資を加速するとともにもう一段の事業改革に取り組み、ROE(自己資本利益率)10%の早期達成を目指す。
28日に開催したIR Dayで漆間啓社長CEOは「リスクを恐れないイノベーティブカンパニーへの変革に取り組み、挑戦できる企業を目指す」と述べた。
25年度以降、成長投資を加速する。新たにM&A投資枠1兆円を設け、既存事業領域、事業間シナジー(相乗効果)創出領域、AI(人工知能)・デジタル領域の3領域に投下する。
既存事業領域ではインダストリー、HVAC(空調関連)分野でのM&Aや、成長が見込まれる防衛システム事業への投資をしていく。事業間シナジー創出はデジタルを活用した領域が対象で、エネルギーマネジメント分野のM&Aを進める。AI関連ではデータ収集と分析、運用最適化、予知保全を強化するためのM&Aを計画している。
収益性の改善ももう一段踏み込む。不採算事業の終息を継続するとともに、グ... (つづく)