2025.05.30 カード型のAIボイスレコーダーがNottaから登場 開発加速へ資金調達も
Notta Memo
AI(人工知能)を用いた自動文字起こしサービス「Notta(ノッタ)」を展開するNotta(東京都千代田区)は、会議や通話などの場面でクリアに録音できるAIボイスレコーダーを6月に予約開始する。ポケットに入るカード型で、文字起こしや要約、共有も行える。事業展開や技術革新の加速に向け、総額で9億9000万円の資金調達も実施した。
今回発売するAIボイスレコーダーは「Notta Memo」で、6月15日に予約販売を始める。ユーザーは場所やデバイスを選ばずに高品質な音声で記録できる。
具体的には、4つのMEMS(微小電気機械システム)マイクと1つの骨伝導マイクを搭載し、ビジネスなどの場面でクリアに音声を録音。雑音を除去する機能も備えている。
録音データは、Wi-Fiや近距離無線通信のBluetooth(ブルートゥース)経由で、自動的にNottaアプリに転送され、すぐに文字起こしや議事録作成が行える。
厚さは100円玉を2枚重ねた程度の3.5ミリメートルで、重さが28グラム。マグネットでスマホに装着し、最大で2000時間分の音声が保存できる。アマゾンなどでオンライン販売し、価格は2万3500円(税込み)。
東京都内で29日に開いた事業戦略発表会で、田村清人COO(最高執行責任者)は同社のAI戦略について、「人間の仕事量を増やすことなく生産性を向上させ、仕事の方法を変えるために役立ててほしい」と話した。
同日には、新たな資金調達も発表した。第三者割当増資でベンチャーキャピタルのGSRベンチャーズなどが引き受けた。15日には、AI文字起こし技術を活用したイヤホンも発表しており、調達した資金はハードウエアの開発に加えて、AIを用いた画期的な機能やサービスの開発に充てる。
2027年までの目標として掲げたのは、月次経常収益を現在の4倍に拡大すること。さらに業界特化型エージェントを10種類以上のリリース、ハードウエアと連携したAIエコシステムの完成を目指すことにも意欲を示した。