2025.06.05 【電波時評】ATMは技術の塊、根を絶やすな

 富士通がATM(現金自動預け払い機)から撤退すると発表した。キャッシュレス化の進展でATMは減少傾向にあり、ハードからの脱却を進める富士通にとっては必然的な決断だったのだろう。ただ日本のATMは技術の塊でもある。こうした技術の根を絶やさないことも必要だ。

 私たちが普段当たり前のように使うATMだが、日本では紙幣還流型が主流だ。入金と出金の紙幣を循環して再利用するもので、OKIが1982年に世界で初めて開発した。現在、ATMメ...  (つづく)