2025.06.16 「AIエージェントとの連携容易に」 ソフト開発支援のアンチパターン SaaS開発運用プラットフォームに新機能

Smart MCP Serverの活用(出所:アンチパターン)

SaaSus API MCP Serverで実現可能な業務とその効果(出所:アンチパターン)SaaSus API MCP Serverで実現可能な業務とその効果(出所:アンチパターン)

 ソフトウエア開発支援などを手がけるアンチパターン(東京都港区)は12日、クラウド経由でソフトウエアを提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)事業者向け開発プラットフォームの機能を強化すると発表した。自律的に業務をこなす「AI(人工知能)エージェント」とスムーズに連携できるようにするなど、新機能を相次ぎ追加した。

 今回機能を強化したプラットフォームは「SaaSus Platform」。搭載した新機能の1つが、システム同士をつなぐAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)をリモートMCPサーバーとして提供する「Smart MCP Server」だ。

 具体的には、3月に発表した「Smart API Gateway」 機能で生成したAPIをリモートMCP対応のクライアントから、そのまま呼び出せるようにする。ユーザーは、既存のアプリケーションをSaaS化するとともに、API化やMCP化を短期間で実現。さらに、AIエージェントとの連携も容易に行える。

 MCPは米Anthropic(アンソロピック)が発表した「モデル・コンテキスト・プロトコル」の略で、AIと外部システムを接続するための共通規格だ。
 
 近年、生成AIの急速な進化により、AIエージェントがAPIを通じてSaaSを操作し、業務を自律的に遂行することが可能になっている。ただ、既存のSaaSアプリケーションをMCP対応にするには、専用MCPサーバーの構築や認証・認可機能の実装など、多くの技術的なハードルを乗り越える必要があった。

 また同社は、複雑なSaaS管理業務を自然言語による対話で操作できる「SaaSus API MCP Server」も取り入れた。「ドメイン名の設定」や「料金プランの設定管理」など、SaaSの基礎設定や管理機能を自然言語で行えるようにしたという。