2026.02.10 SAPジャパン、小売業の中核業務にAI組み込み 計画・在庫・コマース横断のエージェント型AIで業務変革支援
SAPジャパンは10日、小売業の計画・在庫管理から受注・配送、購買体験までを一体で支える新たなAI(人工知能)機能群を発表した。AIを業務の中核に組み込むことで、変化の激しい市場環境の中で、スピードと正確性、顧客からの信頼を両立する小売オペレーションの実現を支援していく考え。
購買行動の起点は検索エンジンや店舗からAIアシスタントへと移行しつつあり、人の意図を理解して先回りして行動する「エージェント型AI」が企業の競争力を左右する重要な要素となっている。SAPジャパンは、この変化を見据え、実用性と拡張性を重視したAI活用により、小売企業の持続的な成長を支える方針を打ち出している。
SAPが提供する企業データを統合・管理するクラウド基盤SAP Business Data Cloud上で提供する「Retail Intelligence」は、販売、在庫、顧客、サプライヤーなどのデータをリアルタイムに統合し、AIによるシミュレーションを通じて需要予測や在庫最適化を支援する。予測精度の向上や手作業の削減、在庫コストの低減を図り、オムニチャネル全体で一貫した顧客体験の提供を可能にする。一般提供開始は2026年前半を予定している。
自然言語でアソートメントの作成・変更・終了を行えるAI支援機能も発表した。専門担当者に依存していた業務のボトルネックを解消し、市場変化への迅速な対応と、より付加価値の高い業務への集中を可能にする。
さらに、SAPの主力クラウド型基幹業務システム(ERP)であるSAP S/4HANA Cloud Public Editionと連携したオムニチャネル向けプロモーション管理機能も投入する。店舗とオンラインを横断した価格・販促の一元管理を実現し、顧客に対して一貫性のある購買体験を提供するのが狙い。
今後は、注文処理の遅延や欠品リスクを事前に検知・対応する「Order Reliability Agent」を提供する予定。業務担当者の判断を前提にAIが先回りして業務を支援することで、顧客満足度と業務効率を同時に高め、長期的な顧客ロイヤルティーの構築につなげる。







