2021.11.11 【電池の日特集】電池の液漏れは過放電が原因入れっぱなしにせず外す習慣を

 電池月間は、電池の正しい使い方を啓発していくことも狙いにある。電池は身近な存在だけに、使い方について細かく意識していない人も多いという。

 最近の国内主要電池メーカー各社のアルカリ乾電池は、長期保存や液漏れ防止構造など独自技術により安全性を高めている。ラベルなどにも「長期保存」や「液漏れ防止」などと表記されているが、あくまでも正しい使い方をした場合に限っている。

 使い方を誤れば、液漏れ防止構造を取っていても発生してしまう危険はある。ここではもう一度液漏れについて見てみたい。

 液漏れの多くは電池の過放電によるものだ。電子機器は電池を入れているだけで回路に微弱電流が流れる。そのため、電池を入れたままにすれば電池容量が無くなっても電子機器が電気を必要とし、さらに電流を吸い取ろうとして過放電状態になってしまう。

 過放電になると電池内にガスが発生するため、そのままでは電池内にガスがたまり破裂してしまう。この破裂を防ぐためにあえて液漏れさせている。つまり、爆発事故を防ぐために液漏れしているのだ。そうはいっても、液漏れすれば機器が破損してしまうのは間違いない。

 いかに液漏れさせないように使うかが重要だ。懐中電灯などで電池を入れっぱなしにして液漏れした経験のある人は多いだろう。

 正しい使い方をしていても長期間電池を入れっぱなしにすると液漏れしてしまう。まずは使わないときは電池を外す習慣をつけたほうがよいだろう。

 リモコンの液漏れ事例もある。リモコンの電池が無なくなっているにもかかわらず何度もボタンを押し、通電しようとすることで電池に負荷が掛かり過放電になる。何度かボタンを押すと操作ができる場合もあるが、動くからもったいないと思わない方がよさそうだ。

 販売店側は、顧客に対し少しでも動きや反応が鈍くなったら早めに電池交換するよう地道に伝えていくことも求められる。