2022.08.19 1万枚パネル「無二」の地球型デバイスに新作台場の科学未来館 作品は「多様性」

「Into the diverse world 多様な世界へ」が披露されているディスプレー(提供=同館)

 東京・台場の日本科学未来館で、シンボルである地球型のディスプレー「ジオ・コスモス」に今夏、新しい映像作品が加わった。約4分間で、自然や人間、また人間の営みの多様性を、科学・統計データをもとに表現した。

 ジオ・コスモスは、三菱電機が世界でも珍しい球体に取り組んで開発したデバイス。気象衛星が撮影した画像データを日々取り込み、画面を流れる「雲の画像」で親しまれている。より性能を上げるため、LEDパネルへの交換や、最新の映像システムへの変更など今春、衣替え。直径6メートルの実機を、約11年ぶりに約12メートルの高さから地上に降ろし、約1万枚の有機ELパネルからLEDパネルへ交換した。

 それを受け今夏、新たに加わったコンテンツは「Into the diverse world 多様な世界へ」。刻々と変化する地球の姿を実感できる作品になっている。

 三菱電機は「大型ビジョンなどにかねて取り組んでおり、ジオ・コスモスはその一環。幅広い層の方に、当社の技術に触れていただければ」と期待する。こうした大型の球体デバイスは、引き合いは届くことはあってもほかに例はなく、同社としてはいまのところ「オンリーワン」という。
(22日の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報予定です)