2023.01.10 【製造技術総合特集】東京ウエルズ 汎用テストハンドラー製品化 AI搭載外観検査装置も

東京ウエルズのMMVH

 東京ウエルズは搬送、制御・回路・計測・画像をコア技術にダイオード、トランジスタ、LEDなどの個別半導体、LCRのなど受動電子部品向けの端子塗布機、測定検査機、テーピング機などを市場に提供している。

 例えば搬送技術ではモーターやアクチュエーター、エアバルブなどのデバイスを基に、マイクロメカニズムを構築し正確な動作の下で、流体力学などを考慮した重量が1ミリグラム以下の微小電子部品を正確に高速搬送する。

 新たに部品外観検査装置などの搬送技術などを応用して汎用(はんよう)テストハンドラー「MMTH」と部品移載整列装置「MMIH」、つり搬送式「MMVH」を開発、販売を開始した。

 汎用テストハンドラーMMTHは顧客のその時の要望に合わせて組み替えることができるテストハンドラー装置。供給、テスト、排出の各部をモジュール化し、テストモジュール(各種外観検査、各種電気測定、光学測定、温度計測など)多彩なモジュールを組み合わせることで幅広いニーズに対応する。

 部品移載整列装置MMIHは、電子部品や半導体素子などを整列させパレットに移載、格納する装置で、比較的大型の電子部品および個別部品のトレー整列に適する。

 MMVHはつり搬送式にすることで機構部品などにおいても安定的な搬送を実現したテストハンドラー。

 吸着搬送することでさまざまな形状の製品を外観検査が可能なほか、複雑形状品の検査および搬送時の製品同士の接触を避けるニーズ、電子部品や半導体素子などの整列とパレットに移載・格納などさまざまな要望に応える。

 外観検査装置は、電子部品用測定検査機で培った画像技術を駆使しコンデンサー、インダクター、ダイオードなどの良否を判別する。同装置の主力機種はTWA-4100シリーズがある。

 パーツフィーダーから供給された電子部品を、静電吸着方式と呼ばれる技術で回転するガラステーブル上で搬送(ガラス搬送方式)しても位置ズレさせずに、検査ステージに設置された6台のカメラ(CMOSイメージセンサー)を使って撮像し、前後左右上下6面の外観検査を行う。

 新たに検査アルゴリズムに人工知能(AI)を開発した。AIの搭載により、これまでの検査アルゴリズムの作成における複雑な構成、熟練が必要なユーザーにおける判定閾値(しきいち)の設定を一挙に簡素化する。