2025.01.08 コーヒー豆サイズの無線部品 加賀FEI、CESで欧米、アジアの顧客にアピール
コーヒー豆と比較した無線モジュール「ES2832AA2」
【ラスベガス(米ネバダ州)=CES取材班】加賀電子グループで電⼦部品開発を手掛ける加賀FEIは、欧州、米国の家電市場などに向け無線LAN/Bluetoothモジュール「CONTINECT(コンティネクト)」、アジアの車載市場などに向け操作画面の開発ソフトウエア「CANDERA(カンデラ)」の拡大を狙う。各地から大企業の経営者を含む関係者が集まる米ラスベガスの家電・IT展示会「CES 2025」は格好の宣伝の場だ。
2020年に富士通エレクトロニクスから商号変更し日本国内では製品、社名とも認知を得るが、海外では不足。存在感を示す場のひとつとしてCESを選んだ。担当者は「以前ベネチアン・コンベンション&エキスポセンターにブースを出展したが、今回出展したラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)は感じがかなり違う」とも述べ、会場ごとの差異もみていた。実際、現地時間7日の取材時点ではLVCCの方が人出はより顕著だった。
今回訴求に注力するコンティネクトのうち「ES2820AA2」「ES2832AA2」「ES4L15BA1」などは3.25×8.55×1ミリメートルの小ささが特徴。コーヒー豆と比較した展示でCES参加者の関心を惹きつける。特にES4L15BA1はノルウェーの半導体メーカー、ノルディック・セミコンダクター製システム・オン・チップ(SoC)「nRF54L15」を組み込んでおり、最新の無線通信規格Bluetooth6.0に対応するアンテナ内蔵モジュールとしてサイズを抑えつつも、セキュリティやメッシュネットワークなど多機能を実現しやすい。国内ではスマートキー、LED照明などで採用の多い製品群だが欧米でも同様の分野で広がりを期待する。
カンデラは、オートバイの各種メーター画面とiPhoneの機能を車載機器から使える「CarPlay(カープレイ)」の画面を単一のディスプレイに並べて表示できる作例などを展示した。北米に限らずオートバイ人気の高いアジアの顧客などの目にも止まらせたい考えだ。