2025.06.23 ラピダス、シーメンスと半導体設計で協業 EDA大手2社に続き
ラピダスの千歳市製造拠点(2025年3月27日撮影)
最先端半導体の国内量産を目指すラピダスは23日、独シーメンスのEDA(電子設計自動化)部門との戦略的な連携を発表した。ラピダスは米国EDA大手のケイデンス・デザイン・システムズ、シノプシスと協業すると昨年12月に発表しており、それに続くEDAベンダーとの協業になる。シーメンスの検証ツールを使い、今年度末までに発表予定のPDK(プロセス・デザイン・キット)の共同開発を行う。
ラピダスは半導体の受託製造を担うファウンドリーだが、設計支援から製造までを一貫して行うビジネスモデルを採用する。回路線幅を2ナノメートルまで微細化した次世代プロセスのチップを迅速に製造するためだ。そのために、設計ツールを提供するEDAベンダーとの連携には積極的だ。今回の協業で、シーメンスの検証ソリューション「Calibre」を活用し、設計に必要な情報をまとめたPDKを開発する。
ラピダスは4月に試作のために必要な設備の導入を完了し、7月に最初の試作チップの完成を目指している。顧客獲得のため、PDKの公開も重視しており、今年度末までの公開を計画している。
シーメンスEDAのマイク・エローCEOは、「当社のEDAテクノロジーが新たな製造拠点に深く統合される」とコメントしている。