2026.03.26 IIJとソニー系、スマート農業で合弁会社 土壌水分センサーと灌水支援展開

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は26日、ソニーセミコンダクタソリューションズとともに、スマート農業向けに土壌水分センサーや灌水(かんすい)ナビゲーションサービスを提供する合弁会社「センシフィア」を設立したと発表した。4月1日から事業を開始する。

 新会社は、IIJの通信技術やスマート農業の知見と、ソニーのセンサー開発などの技術力を融合し、農業現場の作業品質向上と効率化を支援する製品やサービスを開発・提供する。人手不足や高齢化といった課題への対応に加え、気候変動に適応した持続可能な農業の実現につなげる。

 事業開始後の最初の取り組みとして、施設栽培や露地栽培の農家向けに土壌水分センサーの開発を進める。2026年7月のベータ版公開を目指す。

 同センサーは、設置後に土壌状態の変化で生じる土壌空隙の影響が課題だった従来技術に対し、長期間にわたり安定した水分計測を可能にする。今後提供予定の灌水ナビゲーションサービスと組み合わせることで、経験や慣行に依存しない最適な灌水を実現し、農産物の収量増加と品質向上を図る。

 新会社の所在地は東京都新宿区。資本金は5億5900万円。出資比率はIIJ85%、ソニー11%、その他4%。

 社長兼CEOの斎藤透氏(IIJ)は「気候変動や異常気象が常態化する中、農業は大きな転換点にある。ソニーのセンシング技術とIIJの通信技術を融合し、土壌空隙の影響を受けず地中の水分を長期間安定して測定できる高精度センサーの商用化に向け開発を加速する」と話す。その上で「灌水の過不足を解消し、収量と品質の向上を図るとともに、液肥や農薬の無駄を減らしコストや環境負荷の低減にもつなげる。小型センサーを起点に農業の在り方そのものを変えていく」としている。