2026.05.12 パナソニックHDの26年3月期は減収減益、グループ構造改革は予定通り完了

成長戦略について説明するパナソニックホールディングスの楠見グループCEO 

 パナソニックホールディングス(HD)が12日発表した2026年3月期の連結決算は、減収減益となった。1月からの新体制移行に伴い、くらし事業を中心とした新セクセメントベースの公表とした。グループ経営改革の一環として進めてきた構造改革は予定通り完了しており、この成果を基盤に成長戦略を加速する方針だ。

 売上高では、AI(人工知能)インフラ関連事業(エナジー・インダストリー)や電材(エレクトリックワークス)、アビオニクス・プロセスオートメーション(コネクト)が増収となった。一方で、車載電池(エナジー)やエアコン(HVAC&CC)、家電(スマートライフ)がマイナスとなり、オートモーティブの非連結化の影響により、全体としては減収となった。

 調整後営業利益もコネクト、エレクトリックワークス、HVAC&CC・インダストリーが増益となったものの、エナジーの車載電池における一過性の製造不具合対応費用(400億円)やオートモーティブ非連結化の影響に伴い減益となった。

 営業利益も、実質的な売上げ増や価格改定、合理化等に取り組んだ一方、車載電池の製造不具合対応費用、米国関税影響(310億円)、構造改革費用(1745億円)により減益となった。

 オートモーティブの影響を除くと、売上高は前年比103%、調整後営業利益は同101%と伸長した。

 グループ経営改革に取り組んだ中、構造改革については26年3月期で予定通り完了した。決算説明会で楠見雄規代表取締役 社長執行役員 グループCEOは、 26年度の調整後営業利益における構造改革効果(24年度比)について、「1450億円と当初目標(1220億円)を上回った」と説明した。

 国内外における1万2000人の人員削減のほか、旧パナソニックの発展的解消や営業間接部門の集約・効率化、拠点統廃合を実施した。

 産業デバイス・メカトロニクス/キッチンアプライアンス/テレビの各課題事業については、収益改善の方向付けを完了し、「26年度末時点で課題事業ゼロを確実にやり切る」(楠見グループCEO)方針という。

決算発表に続き、「命知」から100年の節目となる2032年に向けた今後の成長戦略についても公表した。楠見グループCEOは「昨年度取り組んだグループ経営改革によって収益基盤は整った。これからは正常フェーズに入る」とし、収益改善を図りながら成長戦略を加速する方針を示した。

 中でもエネルギーの有効活用や現場労働力不足の解消という社会課題に向き合い、デバイス領域のAIインフラを支える事業やソリューション領域のビジネスモデルの変革を図り収益基盤の拡大を図る。

 26~28年度の3年間は「フェーズ1」と位置づけ、28年度には7500億円以上の調整後営業利益を目指す。AIインフラを支える事業には、26~28年度の3年間累計で約5000億円の投資を実施する。