2026.05.13 ダイキン工業の26年3月期、売上高が初の5兆円超え 営業利益も過去最高

「収益性と資本効率の向上に力を入れる」と語るダイキン工業の竹中社長

ダイキン工業の26年3月期業績ダイキン工業の26年3月期業績

 ダイキン工業が発表した2026年3月期の連結決算は、グローバルで想定を上回る需要減の影響を受けながらも、売上高、営業利益とも前期を上回り、過去最高を更新した。売上高は初めて5兆円を超えた。

 厳しい市場環境が続く中、経営トップ直轄の全社横断6テーマの成果創出を加速するとともに、販売力・営業力の強化、戦略的売価施策、コストダウンの取り組みを推進し、第3四半期(1~3月)は増益に転じ、年間計画を達成した。

 このうち空調・冷凍機事業は、売上高が前期比5%増の4兆6211億円、営業利益も同7%増の3770億円となった。決算説明会で竹中直文代表取締役社長兼COOは、「売上・営業利益とも過去最高となり、営業利益率も2ポイント高まった」としている。

 米州・中国の住宅用空調の需要減少やアジアでの景気低迷、天候不順の影響を受ける中、竹中社長は「アプライド・業務用など需要が好調な事業で販売を拡大し、米国でも住宅用ユニタリーのシェアを大きく挽回したことに加え、日本・欧州でも高付加価値商品を拡販した」と説明する。

 市況が厳しい中国市場でも、住宅用マルチエアコンの販売に資源を集中し、米国関税影響(営業利益約410億円)は価格転嫁とコストダウンで吸収した。

 化学事業は、半導体分野の需要回復の遅れや流通在庫の調整により、半導体製造装置向けの高機能樹脂の販売が減少し、増収減益となった。

 26年度から30年度までの5カ年は、新たな戦略経営計画「FUSION(フュージョン)30」が始まる。竹中社長は「26年度はその初年度となり、稼ぐ力の再強化に着手していく。収益性の向上と資本効率の改善を図り、過去最高業績を目指す」と意欲を示した。

 中東情勢の悪化に伴う、生産・製品供給への影響も極小化すべく、代替部品への切替えを含め、原材料・部材確保に努めるほか、省エネ・高付価値商品の拡販、システム提案力の強化など、多角的な取り組みを進める方針だ。

 27年3月期の業績予想は、売上高で前期比2.7%増の5兆1500億円、営業利益で同5.1%増の4360億円の見通し。