2021.07.05 ヤマダHD、再生プラ利用の買い物かご導入店舗から回収した使用済み家電を再資源化

再生プラスチックを利用した買い物かご

 ヤマダホールディングスが、店舗から回収した使用済み家電の再生プラスチックを利用した買い物かごを、店舗に順次導入していく。5月から導入を開始しており、店舗改装などのタイミングを利用し、7月までに5店舗・2200個を導入する計画だ。

 同社は2020年度、使用済み家電を80万2478台リサイクル(重量7018トン)した。そのうち、プラスチックに再資源化したのは399トン。店舗で回収した家電を、リサイクル工場を持つグループ会社の東金属(群馬県太田市)に供給。ペレット化や買い物かごの製造を行う協力会社を経て、再資源化したプラスチックによる買い物かごを生産する。「(再生プラスチックに)分別したものを協力会社に供給する体制が整った」(経営企画室広報課)。

 5月に熊本春日店(熊本市西区)に450個、6月に姫路本店(兵庫県姫路市)と札幌本店(札幌市中央区)に合わせて900個、7月に神戸本店(神戸市中央区)と木更津請西本店(千葉県木更津市)に合わせて800個を導入する。それ以降の導入計画は未定だが、改装などのタイミングを利用して入れ替えていく予定だ。

 ヤマダHDは、資源循環型ビジネスの構築に力を入れている。店舗で家電を回収し、リユース品を販売するアウトレット店の展開をはじめ、リサイクル事業を行うグループ会社も持っている。今年3月には、建築系廃棄物のリサイクルや再資源化を行う三久(茨城県小美玉市)を買収。建築系廃棄物の中間処理事業も行えるようになり、資源循環体制の拡充を図るなど、ESG(環境・社会・企業統治)を重視した経営を推進している。