2021.07.29 【半導体/エレ商社特集】マス商事中国を中心に実装関連装置好調

高城 副社長

 製造装置商社・マス商事は、ヤマハ発動機(ロボティクス事業部)代理店として実装機を中心にSMTに関わる製造装置を幅広く扱う。はんだ付け装置(リフロー装置)などヤマハ以外の取扱製品も多く、最近は実装前後工程の設備など商材を拡大している。4、5年前から産業ロボットの販売も始めている。

 国内のほか海外展開する日系企業向けのビジネスに対応して中国(蘇州、深圳)、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、メキシコ、インドに営業拠点を構えている。

 高城久副社長は「2020年10月からの第44期も残すところ2カ月になった。国内はさまざまな補助金制度の効果もあり、電子機器製造業が活発に動いている。海外は中国の電子機器製造が昨年秋ごろから活況を取り戻して以降、車、通信、社会インフラ、民生、EMSなど好調を持続し、日系企業のSMT設備受注も増加している。インド、メキシコは期待ほどには需要が伸びていないが、タイ、マレーシア、ベトナムは受注も活発で、当社の売り上げも国内外ともに計画通りに推移している」と話す。

 同社は新横浜の本社にSMTラインの実機を展示したショールームを開設、これまで商談やプライベートセミナーにフル活用してきた。同ショールームの全面リニューアルを計画し、10月にはオープンする。

 高城副社長は「新型コロナによってリモート商談が増えているが、製品の性格上、限界があり、やはり実機での商談が不可欠。これまで『バリュー』をコンセプトにショールームを展開してきたが、さらに価値を高めて顧客に最先端の上位機種を提案するショールームとして運営する」と述べる。

 女性の活用にも取り組んでいる。海外の拠点では既に女性の役職者が活躍しているが、国内でも役職者の登用を始める。

 国内では営業強化や社員の職場環境向上などの目的で、西日本支店(大阪)をJR新大阪駅至近に移転した。

 高城副社長は「顧客の要望に迅速に応えるだけではなく、新技術や新製品を提案できる商社を目指している」と話している。