2021.11.30 【この一本】「天才ヴァイオリニストと消えた旋律」(配給:キノフィルムズ)
© 2019 SPF (Songs) Productions Inc., LF (Songs) Productions Inc., and Proton Cinema Kft
舞台は第二次世界大戦下のロンドン。9歳のマーティンの家にポーランド系ユダヤ人で、類まれなバイオリンの才能を持つ同い年のドヴィドルが引っ越してきたことから物語は始まる。
2人が21歳を迎えて開催された華々しいドヴィドルのデビューコンサートの当日、ドヴィドルが行方不明になった。35年の月日を経て、真相を追求するマーティンのドヴィドルを探す旅が始まる。彼はなぜ失踪し、どこに行ったのか―。
ブルッフ、バッハ、ベートーべン、パガニーニなどのクラシック楽曲とともに紡ぐハワード・ショアの音楽を、21世紀を代表するバイオリニスト、レイ・チェンによる演奏で作品を彩る。美しい旋律に導かれ、ロンドン、ワルシャワ、ニューヨークを巡る極上の音楽ミステリーになっている。
ジャンルを問わず、音楽の存在意義を再確認したコロナ禍。あらためてその必要性や素晴らしさを感じる。バイオリンの音色から登場人物の感情がより伝わり、感情移入できる。
中年になったマーティンをティム・ロスが、ドヴィドルをクライヴ・オーウェンがそれぞれ演じる。監督は「レッド・バイオリン」や「シルク」のフランソワ・ジラール。
12月3日、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国公開。