2023.03.03 フォステクスが20センチメートルフルレンジSPユニット、独自開発の振動板採用
20センチメートルフルレンジスピーカーユニット「FE208SS-HP」
フォスター電機のフォステクスカンパニーは、好評を得ている「FE168SS-HP」「FE108SS-HP」に続いて、シリーズ第3弾の「FE208SS-HP」を数量限定で3月下旬から販売する。価格は5万5000円(税込み、1台)。
同社の保有技術であるセルロース・ナノファイバ・コーティングは、基層の表面にセルロース・ナノファイバとマイカからなるコーティング層を形成して、ヤング率、比曲げ剛性、音速を向上しながら内部損失の低下は抑制される特徴を持っている。
この処理を施したHP(Hyperbolic Paraboloid)形状の振動板は、同モデルのために彫りを深く進化させた新HP形状で、軽量にして剛性の確保と共振の分散を高度に実現している。
フルレンジらしい反応が早く切れのいい低域、充実した中低域、明るく張りがある素直な中域、自然な響きの中高域、十分に伸びた高域により音楽を楽しく聴くことができる。
磁気回路には、大型フェライトマグネットを2枚使用し、十分な磁束密度を確保している。ポール部は銅キャップを装着して電流ひずみを低減し、さらにT型のポール形状を採用して磁束密度分布の均一化を図り、力強い音楽再生と低域の質感向上、中高音域の音質向上を実現した。大型フェライト磁気回路を支え、不要共振を排除するために高剛性アルミダイキャストフレームを採用した。
ダンパーとエッジにはUDRT(Up-Down Roll Tangential)形状を採用している。この形状は多様な面で構成されているため、全体の形状剛性が向上して共振が高い周波数に移動し、かつ分散するので特定の大きなピークの発生を抑制でき、スムーズな特性が得られる。
振動板の上にハトメを打たず、ボイスコイルからティンセルワイヤを引き出すダイレクトリードを採用し、振動系質量の軽減と振動板の振動の平準化を実現している。ダイレクトリードの引き出し位置は、質量分布の対称性を考慮して180度位置からの回転方向引き出しとしている。
スピーカーコードを確実に接合し、音質劣化を最小限に防ぐために、スピーカーの入力端子にはファストン205タイプの低損失金めっき端子を採用し、接続用にファストン205タイプの低損失金めっき端子を片側に圧着したより線(SFC103の芯線)を2本付属している。