2023.03.16 【スイッチ特集】オータックス DIPスイッチで評価確立 スナップインロッカーSW「VZシリーズ」、操作感触が良好
VZシリーズ
オータックスは、1974年創業の産業用スイッチメーカー。ディップ(DIP=デュアル・インライン・パッケージ)スイッチにおいては、生産能力を向上し、月産1800万個を超えるトップ水準の生産量で、業界をリード。「DIPスイッチのオータックス」としての評価を確立している。
DIPスイッチの操作方式では、スライド、ピアノ、ロータリーの各方式、またフルピッチ、ハーフピッチ、シングルラインタイプのSIPスイッチなど、1500品種以上の豊富な品種を誇る。
ロータリーDIPスイッチにおいては、「KUシリーズ」の後継に当たる「KZシリーズ」を2020年から販売開始。寸法はKUシリーズと同等ながら「クリック感の向上」および「自動化量産対応に向け部品形状・構成の再検討による品質向上」を達成し、数量を伸ばしている。
このほか、ピアノタイプのDIPスイッチでも新タイプの製品を開発中。
一方、操作用スイッチにおいては、新商品としてスナップインロッカースイッチ「VZシリーズ」を23年6月から一般発売する。自動化量産や品質向上を考慮して、部品形状・構成を再検討した結果、従来のスナップインロッカースイッチ「Vシリーズ」と寸法は同等で、ON-OFF時の操作感触が良好で、防じん性能を有したスイッチを実現した。第1弾として定格10Aタイプを発売し、将来的には同シリーズにおいて同寸法で定格16Aタイプの発売も予定する。
VZシリーズの生産は、中国・深圳工場(広東省深圳市)で当初月産50万個からスタートし、将来的には月産300万個の生産キャパを計画する。
トグルスイッチも既存の「Nシリーズ」のリニューアル品開発に着手している。
同社は操作用スイッチにおいてもQCD(品質、コスト、納期)をベースに、さらに新たな価値を追求した商品創出を進めており、より一層の顧客満足度向上を目指している。
主力製造拠点の深圳工場では自動化を順次進めており、高い自動化比率を誇る。今後もさらに生産効率向上のための投資を継続する。また、同工場では新たにビッグデータを活用してペーパーレスで生産工程を組める生産管理システムを自社開発した。今後、このシステムをグローバル全拠点に展開し、自動化生産の見える化を進め、短納期体制の強化につなげる。