2023.10.30 第1回KANSAI DX AWARDで伊勢のゑびやがグランプリ受賞

グランプリ受賞の「ゑびや」の小田島衣里代表取締役

講演する慶応大医学部の宮田裕章教授講演する慶応大医学部の宮田裕章教授

 DXの先進事例として特に優秀と認めた企業を表彰する「KANSAI DX AWARD 2023」の第1回グランプリを三重県伊勢市の飲食業「ゑびや」が受賞した。主催は関西経済連合会、近畿総合通信局、近畿経済産業局など5者で構成する関西デジタル・マンス実行委員会。

 30日、大阪市都島区のNTT西日本の施設QUINTBRIDGEで受賞企業の表彰式が行われ、審査委員長の宮田裕章慶応義塾大学医学部教授が講演した。

 グランプリに選ばれたゑびやは、伊勢神宮近くにある150年の歴史ある食堂・土産物店。データ解析ソフト「EBILAB」や来客予測AIを駆使しながら、生産性・顧客満足度の飛躍的向上につなげてDXの先進事例にしたのが受賞理由。

 あいさつに立った同社の小田島衣里代表取締役は「店員の8割以上が女性だが、会社の仕組みをデジタル化、さらに店舗のDX化と店舗の見える化を図り、誰でも使いこなせるようにした」と語った。

 その他の賞では、先進的アイデア賞は竹中工務店、地域課題解決・地域貢献賞は三井住友海上火災保険、企業連携賞はJR西日本と木幡計器製作所の2社表彰、近畿総合通信局長賞はセンサーズ・アンド・ワークス、近畿経済産業局長賞は錦城護謨が受賞。

 最後に宮田教授が講演で「豊かさの指標がGDPからウェルビーイングに転換しつつある。その意義を問いかけているのが25年の万博だ」と語った。同教授は万博のテーマ事業プロデューサーでもある。

 (11月1日付電波新聞地域面/電波新聞デジタルで詳報します)